白衣は自宅で洗濯?クリーニングに出す?
正しい洗濯方法と汚れが付きにくい白衣をご紹介
白衣は自宅で洗濯する?クリーニングに出す?
白衣は清潔感が求められるユニフォームの代表であり、怪我人や病人のいる医療現場では感染症を防ぐ意味でも白衣を清潔に保つことは非常に大事です。汚れが付いたまま着るわけにはいかないので、こまめに自宅で洗濯するか、クリーニングに出す必要があります。
しっかりと汚れを落として綺麗にしたいのならクリーニングに出した方が良いですが、病院と提携するクリーニング業者がいない場合や、汚れがひどすぎる場合には自分で洗わなければならないこともあります。
自分で洗濯する場合、色移りに配慮していれば他の洗濯物と一緒に洗っても問題ありませんが、薬品や血液などで汚れている場合には単独で洗うことがおすすめです。特に汚れや黄ばみが気になる場合、たらいやバケツに40度前後のぬるま湯と洗剤を入れ、30分~1時間程度つけ置き洗いすると良いでしょう。
【職業別】白衣の洗濯頻度はどのくらい?
白衣はさまざまな職業の人が着るものであり、職種によって洗濯する頻度が変わってきます。
医療従事者
医療従事者が着用する白衣(スクラブを含むすべての病院服)は、感染症を防ぐために常に清潔に保つ必要があることから、1回着るごとに洗うのが理想です。それが難しくても、2~3回に1回は必ず洗うようにしたいところです。
汚れや黄ばみが目立つと、「白衣だけでなく病院全体が衛生的でないのでは?」という不安を患者さんに与えてしまうので、頻繁に洗濯する必要があります。特に夏場は汗をかきやすいので、なるべく毎日洗うようにしましょう。
教員
教育現場でも理科の授業や養護教員を中心に白衣を着る機会があります。医療現場ほど衛生面を徹底する必要はありませんが、それでも最低週に1回は洗濯しておきたいです。
実験で薬品が付着したときや、生徒のケガの治療で血液が付いたときなど、汚れが付いた場合はその都度洗いましょう。保護者からの目もあるので、汚れには常に気を配っておくと良いでしょう。
研究員
研究員が着る白衣は、実験によっては特殊な薬品や微生物が付着することがあります。自宅やコインランドリーの洗濯機では薬品が落ちなかったり、洗濯機に残留したりする可能性もあるので、汚れに応じた特殊な処理をしてくれるクリーニング店に依頼する必要があります。
目立つ汚れがなくても、最低でも週に1回は洗濯するのが望ましいです。
実習生
学生が実習で白衣を着る場合、できれば毎回洗うことが理想です。医療現場は衛生管理を徹底しなければならないことはもちろん、実習生というだけで未熟というイメージを持っている患者さんも一部にはいます。汚れが付いた白衣を着ていると、余計に不安を与えたり信頼を失ったりしやすくなるので、学生は特に白衣の汚れには注意しないといけません。
薬品や血液などの汚れだけでなく、汗による汚れにも気をつけたいところです。
以下の記事では、暑い時期でも白衣を着ながら快適に過ごすための方法を解説しているので気になる方は是非ご覧ください。
医療従事者が暑い季節でも快適に過ごす方法とは?
ここまで職種別の洗濯頻度をご紹介しましたが、頻度が多い場合はクリーニングに出すのが難しい場合もあります。では、白衣をクリーニングに出さず、自宅で洗濯する際にはどのような点に気をつければ良いのでしょうか?
次章では、自宅で洗濯する際のポイント(汚れを落とすコツ・洗剤の選び方)を汚れ別にご紹介します。
【汚れ別】自宅で洗濯するときのポイント
基本の洗い方
白衣を洗う際には、まずはポケットの中身をチェックし、ボールペンやメモなどの小物が入っていないか確認します。
黄ばみや臭いをしっかりと落としたい場合には、前述のようにぬるま湯でつけ置き洗いをします。汚れをしっかりと落としたい場合は、弱アルカリ性の粉末洗剤を使うのがおすすめです。
他の洗濯物と一緒に洗う際にはファスナーやボタンが引っかかって取れてしまったり、他の衣類を傷つけたりしないように洗濯ネットに入れた方が良いでしょう。洗った後の白衣にハリやコシを持たせ、シワを防止するために洗濯糊を使うのもおすすめです。
なお、着用後に毛先の柔らかいブラシでブラッシングすると細かい塵やほこりを落とせるので、カビが発生しにくくなります。
襟や袖口
襟や袖口は肌に触れやすく、皮脂が付着して酸化することで黄ばみになりやすいです。白衣は特に白系の薄い色が多いため、黄ばみが目立ちやすく、しっかりと落とす必要があります。
襟汚れ専用洗剤を歯ブラシにつけ、汚れが気になる部分をこすり洗いすると汚れが落ちやすくなります。
血液汚れ
血液汚れは水溶性の汚れであり、水に溶けやすいのですぐに染み抜きすれば落とせます。逆に時間が経つほど血液中のたんぱく質が硬化し、汚れが落ちにくくなってしまいます。
単独でつけ置き洗いをして汚れを落とす方法のほか、水に食器用中性洗剤を入れた洗浄液を作り、歯ブラシに付けて汚れた部分をトントンと叩く方法などがあります。このとき、汚れがある箇所の裏から布やタオルなどを当て、汚れが広がらないようにするのがコツです。
ただし、熱いお湯を使うと血液のたんぱく質が固まってしまうので注意しましょう。
食べ物の汚れ
食事介助やランチで白衣に食べ物の汚れが付くこともあります。
軽い汚れの場合はぬるま湯に浸けて、食器用洗剤を汚れた部分につけ、歯ブラシでこすると良いでしょう。油汚れは、40度以上のお湯で洗濯すると落ちやすくなります。
汗汚れや臭い
汗染みや臭いが気になる場合は、洗濯前に30度~40度のぬるま湯に1時間ほど白衣を浸しておくと汚れが落ちやすくなります。
頑固な汗染みや黄ばみには酸素系漂白剤が効果的です。ただし、漂白剤を使用する場合は、衣類の素材に適したものを選び、必ず使用方法を守りましょう。
ボールペンやインク汚れ
ボールペンやインクで白衣が汚れることもあります。
水性のインクであれば水に溶けるので落ちやすいですが、油性の場合は繊維に汚れが浸透してしまうためなかなか汚れを落とせません。そうしたときには、エタノールまたは除光液を使うのがおすすめです。汚れのついた箇所に布やタオルを当て、その裏からエタノールまたは除光液を垂らしてブラシで軽く叩くと、徐々に布・タオルに汚れが移っていきます。
汚れが落ちてきたら、エタノール・除光液を軽く揉み洗いして落とし、通常通り洗濯します。
汚れが落ちない場合は、クリーニングに!料金相場は?
通常の洗濯や手洗いで汚れが落ちない場合は、クリーニング業者に依頼しましょう。
「料金が高そう」「一度クリーニングに出すと戻ってくるまで時間がかかるのでは?」とお考えの方もいるかもしれないので、あらかじめ料金相場や仕上がりまでの期間を把握しておく必要があります。
クリーニングには自らクリーニング店に洗濯物を持ち込む「店舗型」と、洗濯物を集荷・配送してくれる「宅配型」があります 。
| メリット | デメリット | 料金相場 |
店舗型 | 仕上がりの時間が短く、即日仕上げに対応してくれるところもある | 店舗まで洗濯物を持ち込み、クリーニング後には取りに行く手間がかかる | 1点あたり700~2,000円ほど |
宅配型 | 業者が集荷・配送してくれるので、クリーニング店に出向く必要がない | 店舗型のクリーニングよりも仕上がりに時間がかかる | 1点あたり900~1,200円ほど |
料金相場としては、店舗型は1点あたり700~2,000円ほどです。宅配型は900~1,200円ほどですが、宅配型はパック料金制のところもあり、点数の多いパック料金にすると1点当たりの料金は安くなります。
医療現場では汚れが付きにくい・汚れに強い白衣がおすすめ
医療現場では、衛生管理を特にしっかりと行わなければならないので、医療用の白衣は汚れが付きにくい・汚れに強い白衣を選ぶことが大切です。
以下では、汚れにくい素材と、弊社が提供するおすすめの白衣をご紹介します。
素材は防汚加工やノンアイロン素材がおすすめ
汚れが付きにくい素材としては、防汚加工が施されているものが良いでしょう。
また、ノンアイロン素材であれば洗うたびにアイロンをかけなくてもシワになりにくいので、洗濯後の手間がかかりません。繰り返し洗っても色あせにくい素材を選ぶのもおすすめです。
ラフィーリアで提供するおすすめの医療用白衣
オンワードコーポレートデザインでは、多くのアパレルブランドを展開してきたノウハウを生かし、デザイン性と機能性に優れたメディカルウェアブランド「Raffiria(ラフィーリア)」を提供しています。
ほぼすべての商品にSEK赤(制菌加工)を施しており、黄色ブドウ球菌などの菌の増殖を抑制し、耐久性や衛生面で高い信頼があります。SEKとは、繊維評価技術協議会の製品認証制度で、赤は製品の「制菌加工」が評価基準を満たしていることを表しています。※
※参考:製品認証マークSEK|一般社団法人 繊維評価技術協議会
また、ラフィーリアの「Colorfast」シリーズは、原料となる糸から着色している原液着色素材を用いているため、繰り返しの洗濯でも色あせにくい点が特長です。耐光堅牢度も高く、天日干しでも変色しにくい強みもあります。
「ラフィーリア」の詳細についてはこちらのカタログをご覧ください。
カタログ
アパレルメーカーのオンワードコーポレートデザインだからこそできる品質とファッション性を両立させた医療白衣ブランド「ラフィーリア」の総合カタログ(136p)です。